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現在は食料自給率は低いが、豊かな漁場と肥沃な農地に恵まれ、良質な食材が入手可能である。良質で豊富な飲料水にも恵まれている。伝統的な和食以外にも世界中の食文化を取り入れており、食文化の面では世界で最も豊かな地域の一つといえる。
日本の農作物・畜産は価格が高いという欠点があるもの、日本人のニーズにあわせて高価値化を図ることで競争力を保っている。一部は高級食材として海外に輸出されているが食料は一貫して大幅な輸入超過であり自給率は価格基準で5割弱、カロリー基準で8割弱である。 食の生産現場でも、食の安全と言う社会的要求と相俟って、なるべく科学肥料・殺虫剤使用頻度を低くする取り組みも各地で行われている。(カルガモ農法など)さらに21世紀初頭、国際的潮流とも相俟って、オンラインネットワークによる、生産者追跡システム(いわゆるトレーサビリティー)により生産物の可視化で、更に食の安全を追求し続けている。
日本人は主食と副食(おかず)の区分の意識が強く、両者を別々に容器に盛った上で同時に食べるのが一般的である。それによって各人のペースで主食と複数の副食の割合を調整する事ができるのである。もっとも代表的な主食は米を炊いた飯である。現代では飯は精米した米のことを差しているが、かつては精米した米は都市部を除いてご馳走であり、普段は玄米のまま食べたり、粥にしたり、雑穀(麦・粟・稗など)を混ぜたり、白米を使用せず、雑穀単体で食していた。これらは精米した米に比べて味が劣るのでかつては経済的困窮の象徴であったが、現代では健康食品として食べられることがある。
またパンや麺類も大きな地位を占めている。芋はかつては救荒食として重要な地位にあったが、現在では主食の扱いを受けることはほとんどない。小麦・トウモロコシおよび豆類は大半を海外から輸入しており、これが食糧自給率を低くする大きな要因となっている。主要作物のうち米のみほぼ国内で自給している。
副食は主食と飲み物(汁物)を除いた料理の総称である。出汁(だし)と呼ばれる旨味を重視した味付け文化を持つ。
日本は四方を海に囲まれているため、漁業が特に盛んである。利用する海産物は実に多く、世界で最も漁業に関心が深い民族の一つといってよい。コンブなどの海藻も日本料理で重要な地位を占めている。さらに、タコやナマコ、ホヤなど世界的に珍しい物を含め多様な海産動物を食する。調理法も多種多様であり、寿司・刺身による生食など独自の文化を持っている。
平地の少ない日本は牧草地に恵まれず、殺生を禁ずる仏教の影響から家畜の肉を食べる習慣がなかった(野生動物や鳥類の肉食は時々行われた)。しかし、海外の食文化流入に伴い、肉食は完全に一般化した。現在乳製品、鶏卵、鶏肉は比較的充実しているが牛肉、豚肉は輸入が過半を占めて<ref>独立行政法人産業技術総合研究所暴露係数ハンドブック1</ref>おり、国産肉はおもに産地ブランドなど高級品を志向している。飼料の大半は輸入に依存している。
野菜は伝統的に人糞を利用して栽培されてきたため生食の文化がなかったが、戦後は清潔な野菜が供給されるようになり、サラダなどの生食文化も一般化した。海外からの輸入も増えているが、農薬が残留した野菜が少なからず輸入されており、問題になりがちである。
嗜好品は伝統的に緑茶や和菓子が親しまれてきた。現在は世界中の茶飲料が飲まれるようになり、コーヒーやココアなど多種多様なソフトドリンクが日常的に飲まれ、洋菓子も広く親しまれている。菓子類や清涼飲料水は街角の自動販売機や商店(コンビニなど)で迅速かつ簡単に購入できる。また喫茶店が広く営業されている。
酒類では、伝統的に米を原料とする日本酒と、米や芋、麦などの多様な作物を原料とする焼酎が飲まれてきた。現在ではビールやワイン、ウイスキーなどが一般化しているほか世界中の酒類を購入できる。ただし酒税法の規定により、無許可で酒類を製造する事が禁止されており、自家消費のためであってもどぶろくなどを作ることは違法行為である。
加工食品や冷凍食品産業、外食産業が非常に発達している。外食産業は伝統的な和食(たとえば蕎麦、うどん、寿司などのファーストフード)以外に日本人の好みに変化した洋食や中華料理の食堂がよく見られた。1970年代以降は北米のファーストフードなどが普及したほか、アジアやヨーロッパなどの各種食文化が流入した。特に日本が強い経済力をもつようになった1980年代以降はグルメ志向が高まり、食文化の流入が加速した。また持ち帰り惣菜・弁当などの中食産業が発達している。
携帯食として伝統的に握り飯や箱に料理を詰めた弁当が利用されてきた。現在ではパンやビスケット類、インスタント食品、機能性食品、健康補助食品(サプリメント)など多種多様な食品が利用されている。